少し前ですが、奈良の油長酒造さんを訪ねてきました。
「風の森」の銘柄名の方が通っているかもしれませんね。
13代目の山本さんには、第一回マナブx日本酒スクールで「飯米」のお酒を取り上げた際にご連絡いただき、是非訪問したかった蔵元さんです。
先日、全て一升瓶から四合瓶に切り替えた蔵元としても有名かと思います。
異例の蔵訪問
先に結果をお伝えすると、蔵見学がこんなに短かった訪問は初めてでした。(訪問時の最短記録。10月に別の蔵で更新されます:汗)
2時間のアポで、蔵に入れていただいたのは正味10分ほど。
それ以外は「30分は語りますよ」とのお言葉から始まって、「日本酒の歴史」についてたっぷり一時間はお話しいただいたと思います。
相当多くの文献を読み込まれたとのこと。漢字とカタカナだけの古い文献や絵巻図まで出てきて、山本さんの知識量の多さに舌を巻きました。
奈良だからこそ
しかし、聞いているとそれは日本酒発祥の地と言われる奈良で13代続く酒造だからこそ、歴史を正しく深く理解する必要があり、その上で現在のスタイルがあるのだと、全てが一本の道となってつながりました。
もう少し具体的に言えば、油長さんはなぜ四季醸造なのか、四合瓶なのか、笊籬(いかき)採りなのかといった今のスタイルを取り入れた背景に歴史があったということです。
できたてのお酒にこだわる
蔵の写真はFB掲載NGとのことでしたので掲載できませんが、できたてのお酒の風味をそのままに消費者へお届けするための創意工夫が随所に採用されていました。
信念と挑戦
山本さんの強い強い信念と確信があるからこそ、波紋を恐れずに様々な挑戦があり、今の風の森があると思いました。
当時としては画期的な空調設備を蔵に導入されたお祖父様、菩提泉を復活させたお父様に続く13代目の山本嘉彦氏が思い描く今後のお酒がどのような物かがとても楽しみになり、蔵を後にしました。